研修医の声

倉敷中央病院 ジュニアレジデント2年目/古市 吉真

 1ヶ月という短い期間でしたが、精神科研修をももの里病院でさせていただきました。11月に研修させていただき、山里のすでに美しく色づいた山々が朝、夕、移動時間に自然を感じさせてくれました。倉敷中央病院では精神科を現在は必須の研修としています。昨年、精神科研修を選択する際、偶然隣にいらっしゃった一年先輩のK先生に、すごくよかったよと勧められ、この病院を選択しました。
 精神科の病院というと、閉鎖病棟を有し、どちらかというと暗く冷たい雰囲気がある印象を抱いていましたが、ももの里病院の雰囲気は非常にあたたかいもので、職員の方々も仲が良く、患者さんたちも日々をマイペースで過ごせている、そんな印象でした。アットホームというよりも、長期の方では人生のほとんどをこの病院の中ですごすので、それはもうホームなのかな、と感じ、そういった雰囲気と役割を十分に持っている病院でした。一人のてんかん患者さんが入院数日で「居心地がいい、マイホームのようだ」と発言していました。オーバーな発言でしたが、それも少しうなずけます。
 日常の病棟診療は、会話の中から紡ぎだす心療であり、先生によりそのスタイルは違いました。しかし、看護師やコメディカルの方々からの情報を得、そこから導く治療の方向性には大きな違いはないように感じ、看護師、コメディカルの方々の存在が特に大きいことも精神科の特徴だな、と感じました。軽症の方のリハビリ病棟があり、様々な症例を経験できたことも今回、ももの里病院で研修させていただけてよかった点だと感じています。精神科の魅力というものに気付かせていただいたところで研修は終了してしまったのですが、研修を通してやさしく面倒を見ていただいたY先生、お世話になったたくさんの先生方、看護師、コメディカルの皆さん、並びに事務職員の方々、本当にありがとうございました。
平成25年11月